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群馬発クレマチスの育て方&デザイン

更新日:5月6日

~クレマチスと過ごす、癒やしの時間~



クレマチスと暮らす庭──花のある日々が教えてくれる、少し先の幸せ

クレマチスが咲く庭には、不思議な静けさと、穏やかな喜びがあります。朝、そっと窓を開けたとき、ふわりと風に揺れるその姿を見るだけで、心がふっとほどける──そんな、ちいさな幸せが毎日の暮らしのなかに生まれます。

そしてこの花は、ただ美しいだけでなく、「育てるたびに、もっと好きになる」植物でもあるのです。きちんと手をかけてあげると、翌年はぐっと花数が増えたり、株そのものが見違えるほど元気になることも。クレマチスには、そんな“応えてくれる楽しみ”が詰まっています。


§群馬発!クレマチスを枯らさずに大きく育てる庭づくり




ここからは、群馬の気候に合わせて、クレマチスと心地よく暮らしていくための実践的なコツをご紹介します。第1章:土を制する者はクレマチスを制す 〜pHと土壌改良の科学〜

クレマチスの健康を左右する最大の要因、それは「土の質」です。ホームセンター(たとえばカインズなど)で売っている培養土の袋には「草花用」「花壇用」など書いてありますが、実はpH(酸性・アルカリ性の度合い)が違うのです。

クレマチスが好むのはpH6.5〜7.0の弱酸性〜中性。「え?そんな数字見てもピンとこないよ…」と思った方、大丈夫です。実はとてもシンプルな目安があります。


● ワンポイント:pHの簡単チェックと補正

  • チェック方法:pH試験紙または酸度計(カインズやネットで約500円〜)を使います。水で湿らせた土に差すだけ。

  • 酸性すぎたら:苦土石灰(1㎡あたり100g程度)を撒くと中和されます。

  • 逆にアルカリすぎたら:腐葉土やピートモスを混ぜると自然に酸性に傾きます。

なぜこれが大切かというと、pHが狂うと根が栄養を吸えないのです。まるでビタミン豊富なスープを飲もうとしても、ストローが詰まっているような状態。どれだけ肥料を与えても無駄になってしまいます。


クレマチスに水を「正しく」与える 〜葉と気候から逆算する水分量〜

水やりは毎日?たっぷり?いいえ、「必要なだけ、足りるだけ」が鉄則です。

では、どれくらい必要なのでしょうか?ここで登場するのが蒸散量という理論です。植物は葉から水分を放出し、それに見合った吸収を根で行います。


● 数学で導く必要水量

例:葉の広さが0.3㎡、気温25℃、湿度50%

  • 蒸散係数:おおよそ0.5〜0.7

  • 必要水量=0.3㎡ × 0.6 ≒ 180ml/日

これが「ちゃんと吸える水の量」。朝に200ml、土の乾き具合で夕方も追加、というリズムが理想です。

さらに重要なのが**「深く水を入れる」こと**。表面を濡らしても根には届きません。ジョウロでゆっくり、10秒以上かけて注ぎましょう。


肥料は量より「質とタイミング」 〜成分の意味をやさしく分解〜

「よく咲く肥料」などと書かれている袋、実際にどこを見ればいいのか戸惑いますよね。肥料には**N-P-K(窒素・リン酸・カリウム)**という3つの主要成分があります。


● 理想の配合術

  • 春(成長期):N:P:K=8:8:8(バランス型)

  • 開花〜秋(花重視):N:P:K=6:10:10(花と根を支える型)

ホームセンターで選ぶときは、袋に記載された「8-8-8」「6-10-10」のような数字を確認してください。この比率が、まさに植物の「ごはんのレシピ」なのです。


● 与える量の目安

例えば1株あたり5gの化成肥料を施す場合:

  • 5g×8%(N)=0.4gの窒素を補給

  • 同様にリンとカリウムも0.4gずつ供給される

このバランスが花数と葉の健康を左右します。また、月に1度は**微量元素(鉄・マグネシウム)**も意識すると葉の色が見違えます。鉄不足は葉の黄変の原因になるため、キレート鉄入りの液肥を1,000倍に薄めて水やり代わりに与えましょう。


光と剪定で美しく仕立てる 〜日照と枝の黄金比〜

クレマチスは日当たりが命。とはいえ、真夏の直射で葉焼けするほどの強光は逆効果です。


● 光合成の効率モデル

  • 日照時間6時間 × 葉の傾斜係数0.9 ≒ 有効光合成時間5.4h

  • これが1日の栄養生産の限界

そのため、朝〜昼まで光が当たる場所が理想です。午後の直射を少し避けられる場所なら、花もちも良くなります。


剪定の科学的アプローチ

八重咲きのクレマチスは「旧枝咲き」が基本なので、花が終わった後に花のすぐ下の節(芽の出ているところ)でカット

  • 剪定点×2〜3倍の枝数で次年分岐

  • 1年目5枝→翌年最大15花も可能

剪定とは、植物の「設計図」を描き直すこと。次の年の花数を数学的にデザインする作業なのです。


病気と虫から守るガード戦略 〜確率論で考える防除〜

病害虫の発生率は、気温・湿度・風通しの三条件が揃ったとき急上昇します。特に梅雨時はうどんこ病が出やすく、確率的には30%を超えます。


● 発生率を10%以下に抑える「予防三原則」

  1. 風通しをよくする(剪定・誘引)

  2. 殺菌剤を月1回(マンネブやベノミル)

  3. 水やり後は葉を濡らさない(朝のみ実施)

これは料理の下ごしらえと同じで、「問題が起こってから」ではなく「起こらないようにする」ことが大切です。


理屈と愛情の両輪で咲かせる庭

植物を育てるのは、感覚と経験ももちろん大事ですが、理論が入ると失敗の確率がぐっと下がり、成功の再現性が高まります

理屈で育て、心で咲かせる。クレマチスはまさにそれにふさわしい花です。どうぞ、小さな実験を楽しむつもりで、今日からの一滴の水にも「意味」を添えてみてください。


§群馬でクレマチスを美しく育てるための実践テクニック


~夏は“根を守る”ことが最大のケア~

群馬の夏は、照りつける日差しと高温が特徴です。この環境でクレマチスを元気に育てるには、「地上部よりも根の涼しさを保つ」ことがカギになります。

具体的には、植え付けの際に根元のまわりをマルチングしてあげるのがおすすめです。使う素材は、バークチップや腐葉土、または瓦のかけらなどで構いません。これにより、土の温度上昇が抑えられ、水分の蒸発も防げます

さらに、ラベンダーやカモミールのような背が低く、乾燥に強いハーブをクレマチスの株元に植えるのも効果的です。葉が根元にほどよい日陰を作り、なおかつ風通しを保ってくれます。彩りと香りを添えながら、クレマチスの環境を整えてくれる頼れる相棒です。


剪定で花の数が変わる──ポイントは「タイプ」と「時期」

剪定は、クレマチスを毎年美しく咲かせるための大切な作業です。しかし、すべてのクレマチスが同じ方法で剪定できるわけではありません。品種の「咲き方タイプ」によって、適切な剪定の時期と方法が異なります。

ここでは、覚えておくと便利な三つの分類と剪定方法をご紹介します。


① 新枝咲き(インテグリフォリア系、フロリダ系 など)

特徴: その年に伸びた枝に花が咲くタイプ剪定時期: 冬(1月〜2月)または休眠期剪定方法: 地際から30〜50cmほどまで、思い切ってカットします。枝数を増やすため、芽の上2〜3節を残すのがポイントです。

剪定をためらうと、翌年の成長が鈍くなりがち。大胆に、でも丁寧に切ることで、新しい芽が元気よく伸び、花数がぐんと増えます。


② 旧枝咲き(モンタナ系、アトラゲネ系 など)

特徴: 前の年に伸びた枝に花をつけるタイプ剪定時期: 花が終わった直後(5〜6月頃)剪定方法: 花の咲いた枝の先端から3〜4節程度を軽く剪定します。冬に強剪定すると、翌年花が咲かなくなるため要注意。

このタイプは、「冬はあまり手をつけず、花後に整える」が基本。込み合った枝を間引いて風通しをよくしながら、全体の形を整えましょう。


③ 四季咲き(ジャックマニー系など)

特徴: 新旧どちらの枝にも花をつけるタイプ剪定時期: 冬と花後、年に2回剪定方法: 冬には地際から1m程度まで切り戻し、花後は軽めに整える程度。

四季咲きのクレマチスは、剪定でリズムを整えると一年に2回以上花が楽しめることも。夏の花後に軽く整えておくと、秋にもう一度、美しい花を咲かせてくれる可能性があります。


増やす喜び──株分けで広がる“花の輪”

数年育てたクレマチスは、株元がしっかりしてくると「株分け」も可能になります。

株分けに適した時期は、休眠期の2〜3月か、花後の初夏〜秋口。株を掘り上げ、根を傷つけないように分けて、植え直します。分けた株は鉢で管理しても、庭に戻してもOK。株元にたっぷりの腐葉土と元肥を混ぜて植えることで、また新たな成長が始まります。

分けた株は、お世話になった方への贈り物にもぴったりです。「この花、実はうちの庭から来たんですよ」なんて言えるのも、株分けならではの楽しみですね。


毎年元気に咲かせるための「ひと工夫」

1年だけ咲いて終わりではもったいない。クレマチスの魅力は、年を重ねるごとに株が育ち、花が増えていくことにあります。だからこそ、ちょっとした工夫で、その成長を助けてあげましょう。

  • 花が終わったら“お礼の肥料”を 開花がひと段落したタイミングで、油かすや骨粉入りの有機肥料を軽くひと握り、株元に混ぜ込んであげましょう。これは「今年も咲いてくれてありがとう、また来年もよろしくね」という気持ちのごほうびです。

  • 春先の「誘引」は、咲かせたい場所を決める作業 芽吹きのころ、伸び始めたツルはまだ柔らかく、扱いやすい時期です。この時期に、フェンスやオベリスクに緩く結びつけておくことで、咲いたときの姿が格段に美しくなります

  • 風通しの確保=病気知らずの第一歩 ツルが茂りすぎると、風通しが悪くなり病害虫のリスクも。夏前には、古い葉や込み合った枝を適度に間引くことも忘れずに。花だけでなく、葉にも気を配ると、株全体が健やかに育ちます。


花と暮らすということ──クレマチスがくれる季節のリズム

クレマチスと暮らしていると、自然と季節のうつろいに敏感になります。芽吹き、伸び、つぼみをつけ、花を咲かせ、また静かに眠る──そのサイクルに寄り添ううちに、自分の暮らしも整ってくるような気がするのです。

「手をかけた分だけ応えてくれる」その誠実さが、クレマチスという花の魅力。あなたの庭にも、今年はこの可憐で強い花を迎えてみませんか?毎日の中に、小さな喜びがひとつ、増えるかもしれません。

ラウッピの庭から、今日も一輪のしあわせをお届けします。


§いまどき群馬で買えるおすすめクレマチス

群馬の園芸店で手に入る、お買い得で人気の品種をご紹介!


🌿 1. ‘ビエネッタ’(ヴィエネッタ)

🎨 特徴白と紫のコントラストが美しい、個性的な八重咲き品種。まるでアンティークレースのような繊細な花が、エレガントに庭を彩ります。

📍 おすすめの育て方半日陰でもよく育つため、玄関まわりやシェードガーデンにもピッタリ。鉢植えでも管理しやすく、マンションのベランダでも楽しめます。

💰 価格

  • 群馬の園芸店相場:2,500円〜3,000円

  • 全国的な相場:2,800円〜3,500円


🌿 2. ‘プリンセス・ダイアナ’

🎨 特徴濃いピンクのチューリップ型の花が可愛らしい人気品種。バラと組み合わせると、ロマンティックな英国庭園のような雰囲気に。

📍 おすすめの育て方フェンスやトレリスに誘引すると、しなやかに広がりながら咲き続けます。暑さに強く、群馬の夏でも元気に成長する頼もしい品種です。

💰 価格

  • 群馬の園芸店相場:2,800円前後

  • 全国的な相場:3,000円〜3,500円


🌿 3. ‘エトワール・バイオレット’

🎨 特徴深みのある紫の花がシックな雰囲気を演出する品種。和風の庭にも洋風のガーデンにも馴染む、万能な美しさ。

📍 おすすめの育て方高めのフェンスやパーゴラに絡ませると、垂れ下がる花が幻想的に。剪定が簡単で、初心者でも育てやすいのが魅力です。

💰 価格

  • 群馬の園芸店相場:2,000円〜2,500円

  • 全国的な相場:2,500円〜3,000円


🌿 4. ‘H.F.ヤング’

🎨 特徴鮮やかな青紫の大輪花を咲かせる、美しい定番品種。群馬の寒暖差に強く、初心者向けの丈夫なクレマチスです。

📍 おすすめの育て方壁面やアーチに這わせると、豪華な雰囲気に。四季咲きなので、春と秋に二度楽しめるのもポイント。

💰 価格

  • 群馬の園芸店相場:3,000円〜3,500円

  • 全国的な相場:3,500円〜4,000円


🌿 5. ‘白万重’

🎨 特徴八重咲きの純白の花が、ウェディングドレスのように優雅。クラシカルな雰囲気があり、和風・洋風どちらの庭にも合います。

📍 おすすめの育て方大きめの鉢植えで育てると、豪華な寄せ植えの主役に。白い花は日陰でも目立つため、半日陰の場所でも楽しめます。

💰 価格

  • 群馬の園芸店相場:2,500円前後

  • 全国的な相場:2,800円〜3,500円


🌿 6. ‘ジョセフィーヌ’

🎨 特徴ピンク×グリーンのグラデーションが魅力的なゴージャスな品種。花が開くにつれて色が変化し、長く楽しめます。

📍 おすすめの育て方鉢植えでもOK。アーチに這わせると、華やかな印象に。

💰 価格

  • 群馬の園芸店相場:3,000円〜3,800円

  • 全国的な相場:3,500円〜4,500円


🌿 7. ‘ベル・オブ・ウォーキング’

🎨 特徴淡い藤色の八重咲き品種で、エレガントな雰囲気。アンティーク調の庭にぴったり!

📍 おすすめの育て方鉢植えや低めのフェンスに誘引すると、ふんわりとした可愛らしい雰囲気に。

💰 価格

  • 群馬の園芸店相場:2,800円前後

  • 全国的な相場:3,000円〜3,800円


🌿 8. ‘モンタナ・ルーベンス’

🎨 特徴桜のような淡いピンクの小花が一面に咲く、美しい品種。

📍 おすすめの育て方旺盛に伸びるので、壁面やフェンスを覆うのに最適

💰 価格

  • 群馬の園芸店相場:2,500円前後

  • 全国的な相場:3,000円〜3,500円


🌿 9. ‘流星’(日本生まれの品種)

🎨 特徴グレイッシュな紫のシックな色合いが特徴。和の庭にもモダンガーデンにも合う、大人っぽい雰囲気。

💰 価格

  • 群馬の園芸店相場:3,000円前後

  • 全国的な相場:3,500円〜4,000円


🌿 10. ‘スウィート・オータム・クレマチス’

🎨 特徴秋に咲く白い小花で、甘い香りが特徴

💰 価格

  • 群馬の園芸店相場:2,000円〜2,500円

  • 全国的な相場:2,500円〜3,000円


§庭をドラマティックにするクレマチスデザイン

庭とは、もう一つの「建築」です。壁や床、天井がなくても、空間のつながりや視線の導線を計算し、そこに心地よいリズムを生み出す。

そして、その「建築」に動きを与え、四季の表情を加えてくれるのが植物。中でもクレマチスは、庭の「主役」になりうる存在です。

クレマチスのつるは、ただ無作為に伸びるのではなく、絡ませるものによってその表情を変えます。建築や庭の構造と調和させながら、「どう魅せるか」をデザインすることで、まるで生きたアートのように庭を演出することができるのです。

今回は、建築士の視点から、クレマチスの特性を最大限に生かし、群馬の庭を劇的に美しくするデザインアイデアをお届けします。


📐 クレマチスをデザインする前に知っておくべき3つのポイント


1. クレマチスは「庭の立体デザイン」をつくる要

クレマチスは、つる植物。つまり、「高さ」を演出するのに最適な素材です。

庭に立体感があると、空間が広がって見えます。建築で言うところの「吹き抜け」や「ロフト」のような効果ですね。

例えば、庭が小さくても、フェンスやパーゴラを使ってクレマチスを這わせることで、視線を上へと誘導し、開放感のある空間に仕上げることができます。


2. クレマチスは「光と影を操る魔法のカーテン」

群馬の夏は暑いですが、クレマチスの葉は適度に日陰を作りながら、涼しげな印象を与えてくれます。特に透け感のあるクレマチスの葉や花は、光を柔らかく受け止め、美しい陰影を作ります。

建築における「ルーバー(日除けの木製格子)」のような役割を果たすので、窓辺やテラスに取り入れると、室内にも心地よい光のフィルター効果をもたらします。


3. クレマチスは「背景」で庭の印象を決める

庭の印象を決めるのは、花壇の前景だけではありません。むしろ、背景の作り方が庭全体の美しさを決定づけると言っても過言ではありません。

例えば、

  • 壁面やフェンスにクレマチスを誘引することで、庭の「額縁」を作る

  • 門扉やアーチに絡ませ、ドラマティックなエントランスを演出する

こうした背景づくりが、庭の奥行きを深め、より印象的な空間へと導いてくれるのです。


§ 建築士によるクレマチスを使ったスペシャルな庭の空間デザイン


📌 1. 「フレーム効果」を活かした小さな庭の名作デザイン

小さな庭でも、計算されたデザインによって圧倒的な魅力を生み出すことができます。そこでおすすめなのが、「フレーム効果」を意識したクレマチスの使い方

▶︎ デザインのポイント

  1. 庭の奥にアーチを設置し、クレマチスを這わせる

  2. アーチの奥にベンチやオーナメントを配置

  3. 視線を奥に引き込むことで、庭が実際より広く感じられる

▶︎ おすすめのクレマチス

  • ‘プリンセス・ダイアナ’(鮮やかなピンクが庭のアクセントに)

  • ‘H.F.ヤング’(青紫の大輪で空の色と調和)

このデザインは、まるで庭の中に「絵画のような一枚の景色」を作る方法。小さな庭でも、大きな物語を感じさせる効果があります。


📌 2. 「壁を美術館に変える」クレマチスの使い方

外壁やフェンスにクレマチスを這わせるだけで、庭全体の印象が格段にアップします。

▶︎ デザインのポイント

  1. 無機質なコンクリート壁を生かし、クレマチスを配置

  2. 花の色はシンプルにまとめて「アートのような統一感」を演出

  3. 壁面にスポットライトを当て、夜のライティングも計算する

▶︎ おすすめのクレマチス

  • ‘エトワール・バイオレット’(シックな紫が壁面を引き締める)

  • ‘流星’(モダンな紫が和モダン建築にもぴったり)

このデザインは、建築と庭をつなぐ「アートのような壁面」を作り出します。昼と夜で表情が変わる、美しい空間に仕上がります。


📌 3. クレマチスで作る「シークレットガーデン」

庭の一角に「隠れ家」のようなスペースを作ることで、日常を忘れる特別な空間が生まれます。

▶︎ デザインのポイント

  1. パーゴラを設置し、クレマチスをたっぷり絡ませる

  2. 庭の奥に配置することで、秘密の小道のような演出

  3. ベンチやテーブルを置いて、「自然の中の読書空間」に

▶︎ おすすめのクレマチス

  • ‘モンタナ・ルーベンス’(桜のようなピンクの花がロマンティック)

  • ‘スウィート・オータム・クレマチス’(秋には甘い香りが漂う)

このデザインでは、クレマチスが**「生きたカーテン」**となり、庭の中に特別なプライベートスペースを作り出します。


§クレマチスが生む、庭のストーリー

クレマチスは、庭の「静」の空間に「動」を与えてくれる植物です。つるが伸び、花が開き、季節ごとに表情を変えながら、庭にドラマをもたらす。

建築と庭は切り離せないもの。そこにクレマチスをデザインすることで、住まいと庭がひとつながりの「物語」になるのです。

さあ、あなたの庭にもクレマチスの魔法を取り入れてみませんか?きっと、今までとは違う「もう一つの建築」がそこに生まれるはずです。


§エピローグ──あなたの庭にクレマチスを

クレマチスの美しさは、一度その魅力に触れたなら、もう心から離れることはありません。風にそよぐたびに優雅に揺れる花びら、まるで空へと手を伸ばすようにしなやかに絡みつくつる──それは、庭に詩を紡いでいるようです。

季節ごとに異なる表情を見せながら、静かに、そして確かにその存在感を放ちます。春の訪れとともにふわりと広がる淡い花びら、夏の陽射しを受けて力強く伸びるつる、秋の風に包まれながらゆっくりと色を深める葉…。

庭にクレマチスを迎えることは、ただ花を植えることではなく、「物語を紡ぐ」こと


~私は「ものがたり」という言葉が好きです。ガーデンデザインの仕事も「ものがたり」を作るものだと考えています~


その一輪一輪が、あなたの暮らしの中で小さな奇跡のように咲き、日々に優雅な彩りを添えてくれるでしょう。

そして、ある日ふと窓辺から庭を眺めたとき、あなたは思うのです。「この景色が、こんなにも美しかったなんて…」


クレマチスがつくる風景は、あなたの庭をただの空間ではなく、心を満たす特別な場所へと変えてくれるはず。

さあ、今年こそ、あなたの庭にクレマチスの魔法を。そのつるの先に、まだ見ぬ美しい物語が待っています。


今回のコラムでは、群馬の気候に合わせたクレマチスの育て方についてご紹介しました。
クレマチスは、その優雅な姿と豊富な品種で、私たちを魅了してくれる植物です。しかし、美しい花を咲かせるには、適切な手入れが欠かせません。
群馬の夏は暑く、冬は寒いため、クレマチスを育てるには、いくつかの注意が必要です。今回のコラムが、皆さんのクレマチス栽培のお役に立てれば幸いです。
もし、今回のコラムについてご意見やご感想がありましたら、ぜひお聞かせください。皆さんの声が、今後のコラム作成の励みになります。
これからも、皆さんのガーデニングライフがより豊かになるような情報をお届けできるよう、努めてまいります。







 
 
 
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